奥深い神社の屋根
昨年始まった静岡浅間神社の「平成の大修理」。先陣を切って「大歳御祖神社(おおとしみおやじんじゃ)」の屋根を修復している2人の宮大工さん(増田純さんと木村悦規さん)を取材しました。国の重要文化財の屋根内部を拝見する機会に恵まれました。(小)
各部位についてもお2人から説明を受けました。そのうちのいくつかをここで紹介したいと思います。
【瓦棒】 棟から軒先に向かって縦のラインを生む部材です。大歳御祖神社の瓦棒は、半円柱です。
【降り棟】これも棟から軒に向かって伸びる部材です。取材時は木村さんが先端部分を修繕していました。
【登り裏甲】サイドの弧を描いた部分の裏甲を「登り裏甲」と言います。裏甲は屋根の端裏を甲羅のようにカバーする役目があります。
棟梁の増田さんによると、社寺の構造材は一見直線に見えても、微妙に反っていることが多いのだそうです。それが神社仏閣の美しさを形作っているということでした。そのため、宮大工さんたちは、大きさや角度、形の異なる「反り台かんな」を何十種類も個人で所有しています。お2人の宮大工の仕事の様子はこちらのサイトでも見られます。
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