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京文化の奥深さ

 今年は臨済宗を開いた臨済禅師の没後1150年の遠忌(おんき)にあたり、京都市内の禅宗寺院では、通常非公開の寺院や文化財が期間限定で特別公開されています。
 21日夕刊紙面で紹介しきれなかったものを、あらためて紹介します。(小)

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・建仁寺開山堂の菩提樹
 臨済宗を日本に伝え、開山した栄西が宋から持ち帰った3本の菩提樹が庭園に植えられています。「この菩提樹が根付けば、禅宗も広まるだろう」との言葉を栄西は残したそうです。
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・陶製十六羅漢像
 明治44年~大正元年、栄西禅師700年遠忌に合わせて、清水五条坂の陶工たちが1人1体ずつ寄進した羅漢像です。どの羅漢も表情豊かで、一体一体の個性が際立っています。建仁寺開山堂に展示されています。
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・「竹虎図」の雌虎(妙心寺天球院)
 京狩野三代を表すとされる3匹の雄虎の右隣の竹やぶに座る雌虎です。でもよく見ると模様がヒョウ柄。案内してくれた学生ガイドさんによると、実は虎が日本にはいなかったため、当時の絵師たちは輸入された毛皮をモデルに虎を描いていたそうです。その中にヒョウの毛皮が混じっていて、雌虎と信じられていたということでした。
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・妙心寺玉鳳院唐門
 現存最古の唐門で、1409年に内裏から移築されたとも伝えられています。門柱には、なんと応仁の乱(1467~1477年)の矢じり跡があります。
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 取材中、ふすま絵以外にも、いたるところで京文化の歴史と奥深さに出合いました。寺院の庭のマツも剪定に配慮が行き届いているというか。

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 連綿と文化を守り続けてきた京都人のすごみみたいなものが伝わってきます。おそるべし、京都。

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