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18日まで中勘助展

 静岡市ゆかりの作家、中勘助(1885~1965年)の生誕130年、没後50年を記念した展覧会「縁(えにし)の作家、中勘助」が18日まで、静岡市葵区の市役所内、市民ギャラリーで18日まで、開かれています。代表作『銀の匙』の自筆原稿の他、夏目漱石との書簡、中の人柄を物語る遺品など、幅広く紹介されています。(岡)

中かんすけ②.JPGのサムネイル画像

 原稿や手紙を見ていると、まめで繊細な人柄を感じます。そして、勘助の劇的な生涯に引き込まれてしまいます。

 勘助の兄はドイツ留学も経験したエリート医学者。勘助が東京帝大卒業の年、25歳の時、その兄が脳溢血で倒れます。兄嫁とともに看病を続ける中、29歳の時、『銀の匙』が夏目漱石の推薦で新聞小説に連載されました。それから30年後、兄嫁が亡くなり、兄の介護のため58歳で結婚します。その結婚式当日に兄が自殺。

 静岡に転地療養にやってきたのが翌年の1943年でした。今でも豊かな自然が広がる静岡の旧服織村にどれだけ癒されたことでしょう。地元の実業家、稲森道三郎さんとの出会い、交流も展示からその温かさが伝わってきます。

 ところで、中勘助の写真はどれもフォトジェニックと感じるのは記者だけでしょうか。 冊子やチラシの写真、どれも見ても絵になります。

なかIMG_7288.JPG

 『銀の匙』の文庫本が、現在もいろいろな出版社から出ていますが、個人的には角川文庫のカバーが好きです。ご覧なってみてください。展覧会と中勘助文学館の両方を訪れると先着で本山茶がいただけるそうです。是非!

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