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江戸時代の廿日会

 静岡市葵区の静岡浅間神社の境内にある市文化財資料館で企画展「廿日会祭と稚児舞」が開かれています。稚児舞が2013年に「記録作成等の措置を講ずべき無形民俗文化財」に選択されたことを受け、静岡市が昨年度から調査を続けてきました。今回展示されているのは、その中間報告の成果です。(小)。

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 目玉展示のひとつは、江戸時代後期の1848年に人宿町の町衆が記した踟(ねり)の資料「廿日会御祭礼甲子福祭踟物」(個人蔵)。これまで存在は知られていたものの、公にはなっていなかったそうです。所有者の方は、廿日会祭の調査のためなら、ということで貸し出しに協力してくれたと市の担当者からうかがいました。
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 ページをめくると町衆が二又大根や神器の被り物をまとったり、桜の枝を手にネズミのお面をかぶったりして、町を闊歩している様が生き生きと描かれています。まさに江戸時代におけるエレクトリカルパレードのような華やかさ。調査を担当した静岡市の担当者が「江戸時代から、静岡の人たちは桜の咲く時期に、仮装して街中を練り歩いていた。現在の廿日会祭や静岡まつりにもつながっている」との説明もうなずけました。

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 企画展には、御神体の木之花咲耶姫命が山頂の神社から本殿に遷座するにあたっての手順を記した図画や、今川義元、武田勝頼がしたためた寄進の目録なども展示されています。展示は4月17日までです。近くにお立ち寄りの際はぜひのぞいてみてください。

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