土方巽さんの足跡を今に
世界的な舞踏家土方巽さんの没後30年の節目に、伊東の墓所・朝善寺に記念碑がつくられました。ブロンズのモニュメントは、亡くなった朝に足型を取ったデスフット。碑文の「舞踏とは命がけで突っ立った死体である」の言葉は穏やかではありませんが、じっと腰を落ち着けたくなる雰囲気です。(宮)
土方さんの代名詞とも言える前衛的なダンス「暗黒舞踏」は、世界の芸術界に大きな衝撃を与えました。伝統と前衛を併せ呑み、全身を白く塗るなど奇抜なスタイルは今なお急進的に映ります。
別荘のあった伊豆は、多くの文化人たちが芸術論を戦わせる場にもなりました。土方さんと親交を深めたのは、舞踏家の大野一雄をはじめ、三島由紀夫、池田満寿夫、唐十郎、麿赤児といった文学者や画家、演劇人ら。分野の枠を超えて、明日の芸術を語り合ったといいます。
記念碑を囲むように、若い玉龍が育っています。丘陵地から相模灘を望む、見晴らしのいい場所です。
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