イタリアで活躍!その2
イタリアの芸術祭で県内関係者の受賞が相次いでいます。先日はトリエンナーレ・ディ・ミラノのビデオコンテストで最優秀賞を受賞したクレイアニメ作家の竹田悠子さんを紹介しましたが、24日夕刊の文化・芸術欄ではベネチア・ビエンナーレ国際建築展で特別表彰を受けた日本館のプロジェクトに参加した浜松の建築家ユニット「403アーキテクチャーダジバ」にご登場いただきました。(小)
ダジバは、辻琢磨さん、橋本健史さん、彌田徹さんの3人によるユニットです。浜松に事務所を構え、地域社会とのかかわりをテーマに、雑居ビルのリノベーションや住宅の造営、店舗の改装などを手掛けてきました。
ビエンナーレでは、同地特産のベネチアングラスを素材に、石橋に見立てたベンチを創作。一部の色つきガラスは、協力者で現地に工房を構える日本人ガラスアーティストの土田康彦さんから、廃ガラスとして提供を受けました。
天井に使われていた木材を床に転用したり、廃材を活用したりといった、ダジバが浜松で得意としてきたアイデアや手法が、この「ヴェネチアの橋」でもいかんなく発揮されています。国際建築展のテーマは「最前線からの報告」。会場では、難民流入、人口爆発、経済停滞など、世界各地の固有の問題に対するさまざまなアプローチが建築で表現されていたそうです。
昨今、建築そのものの存在感をアピールする「どや建築」が注目を集めていますが、同展のコンセプトはそういった流れと対極にあるように感じました。建築が社会とつながっていることを我々に実感させてくれる日本館の受賞だったと思います。
ダジバが浜松市のKAGIYAビルで開く12月の報告展が楽しみです。
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