トップページ >03)フード >鮮やかな赤色「丸子紅茶」

鮮やかな赤色「丸子紅茶」

 27日付朝刊「地の味人の味」で丸子紅茶を紹介しました。先駆者的存在の村松二六さんの紅茶作りをのぞかせてもらいました。初めて味わったとき、その色の赤さとこくに驚きました。(の)

こうちゃ.jpg

 「ミルクティーにすると、いい紅茶かそうでないかが分かる」と村松さんは言います。牛乳をそのまま入れるのですが、ミルクと紅茶の成分が結合して色が青ぼったくなったり、水っぽい味わいになったりするのは良くないそうです。丸子紅茶はミルクに負けず、砂糖を加えることで香りやうまみがより引き立ちます。また、村松さんの妻の時枝さんに紅茶を入れてもらったのですが、きちんと茶葉の量を測り、抽出時間もタイマーを使い、容器やカップを湯で温めておくなどの手間を惜しまないこともおいしさの理由でしょう。

じゅうねん.jpg

 こちらは揉捻機(じゅうねんき)という茶葉を揉む機械です。一晩置いて水分量を減らした茶葉を投入します。機械には真ちゅうを張って、紅茶の色が黒ずむのを防ぎます。

30.jpg

 こちらは発酵を終えた茶葉を乾燥させる中揉機(ちゅうじゅうき)。ガス式で、火力を調整する際に村松さんはこんな姿勢をすることもあります。「葉の水分は42㌫にする」「発酵温度は32度程度」、写真のような細かい火力調整など、これまでの知識や経験を総動員して、緻密に作られています。

genboku.jpg

 今回は体験工房の「丸子ティーファクトリー」で取材をさせてもらいました。その付近には、近代茶産業の礎を築いた多田元吉の墓所と、多田が持ち帰った種の原木が残っています。紅茶を味わいながら、歴史も楽しんでみてはいかがでしょうか。

コメントを投稿

コメントを表示する前に承認が必要です。コメントが表示されるまで、少し時間がかかる場合がございます。


画像の中に見える文字を入力してください。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.at-s.com/mt1/mt-tb.cgi/56743

トップページ >03)フード >鮮やかな赤色「丸子紅茶」

ご案内

静岡新聞文化生活部の記者ブログです。
取材時のエピソードなどをアップします。
音楽、アート、鉄道、くらしなどがテーマ。
紙面にプラスのこぼれ話が満載です。


★文化生活部ツイッター ⇒こちら
「くらしず」の更新情報もお伝えします。

★アットエスニュース ⇒こちら
静岡新聞の公式ニュースサイトです。