「キャンディー」ではなく「キャンデー」
「地の味、人の味」で、富士市の菓亭わかつきさんを取材しました。「豆炊き職人」「一粒入魂」を標榜する同店のアズキやあんに対するこだわりが、取材中ひしひしと伝わってきました。(小)
県菓子工業組合理事長でもある店主の若月正章さんは、大型の真空釜で炊くときに、火の通り具合を確かめるため、聴診器やオーディオ用の音響探知機を用います。
もちろん、菓子の種類や豆の品種によって、炊き上がる時間も音も異なります。若月さんによると、アイスキャンディー用は「プツプツ」、少し固めのたいやき用は「プツプツ」、さらに固めに炊き上げるおはぎは「ブチュブチュ」という音が聞こえてくるそうです。音に加えて、蒸気の色や香りから判断して、ベストな炊きあがりを見極めます。
また商品名は「あずきキャンディー」ではなく「あずきキャンデー」。販売を始めた30年前からデザインもほとんど変えていません。素朴なデザインには、「まずあずきそのもののおいしさを味わってほしい」という同店の願いや自負が込められています。
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