夜中の昆虫観察
8月29日の特集連載「ソノ仕事×コノ絶景」は、昆虫研究家の夜間観察会をのぞいてきました。静岡昆虫同好会の枝恵太郎さんは、昆虫専門の出版社に勤務する傍ら、新種を探して各地を巡っています。(宮)
今回の観察会は静岡市葵区の梅ケ島。市街地から1時間半くらい上った里山です。夜間に虫を集めるわな「ライトトラップ」が、暗闇の中に煌々と浮かび上がります。ぶらさがり健康器のようなフレームに真っ白いシーツを吊るし、水銀灯や蛍光灯で照らすという構造。いろいろな虫が光に吸い寄せられます。
紙面でも紹介したオオミズアオ。間近で見ると、ぬいぐるみのように毛がふかふかしていて、愛きょうたっぷり(などと言えてしまう雰囲気)。実際、指に止まって懐こい感じです。
小さなガに目を凝らしていると、カブトムシが登場。トラップを仕掛けた一晩のうちに、クワガタやセミ、バッタなど人気ものが続々にやってきます。
昆虫同好会は各県レベルで活動し、さまざまな種が見られる静岡県は各地の愛好家が参加しています。とはいえ、後継者不足の悩みはこの業界も同じもよう。世界でも先進国という昆虫研究の奥深さを、ぜひ多くの人に知ってほしいと思います。
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