静岡新聞　文化生活部記者ブログ「くらしず」　紙面にプラス、こぼれ話いろいろ

　湖西市新居町の老舗銭湯「みどり湯」は１８７９年の開業。この国が国会を持つより前のことです。現在の建物は昭和５年に建てられました。１１月７日の「ソノ仕事×コノ絶景」は、夫婦２人で切り盛りする青山勝さん、みさ子さんに話を聞きました。（宮）

　のれんをくぐった先に、年季の入ったげた箱と木製ロッカー。縁起物の手筒花火が、トウのござに調和します。

　休みのない中、勝さんは時間を見つけて釣りに出掛けます。客には現役の漁師も多く、気持ちよく湯に漬かっていきます。

　関西方面からのサーファーや、東海道を自転車で走破するチャレンジャー、ビジネスホテルに泊まるサラリーマンなど、事前に調べて訪れる人も多数。

　全国で姿を消しつつある公衆浴場。「うちの県にはもう１軒もないよ」というお客さんも来たそうです。静岡県で頑張っているのは１０軒ほど。ぜひとも残してほしい、温かみあふれる文化です。