トップページ >10)ライフ >別珍とコーデュロイ

別珍とコーデュロイ

 30日付朝刊「ソノ仕事×コノ絶景」で、別珍を製造する工程の一つ「剪毛(せんもう)」職人を紹介しました。滑らかな手触り、風合いを生むのは、この剪毛過程があってこそ。別珍もコーデュロイも、これほど手間のかかるものとは知りませんでした。メードイン静岡の別珍、コーデュロイ、大切にしていきたいと強く思いました。(の)

別珍せん毛.jpg

 ブログではコーデュロイについて紹介します。コーデュロイはうねのある布です(別珍はうねがありません)。うねが独特の風合いを出します。コーデュロイにも「剪毛」の工程があり、「カッチング」と呼ばれます。別珍とは全く違う機械を使います。

コーデュロイせん毛.jpg 右側の丸いのは円形カッターです。そのすぐ隣に見える小さなトゲトゲのようなものはガイド針です。うね状の緯糸(よこいと)に通して、ガイド針に導かれて円形カッターがうねを切っていきます。細いうねは1ミリにも満たず、その全てのうねにガイド針を通していくのは別珍同様、根気のいる作業です。

コーデュロイ製造.jpg 下半分はカッチング処理をしたもの、上半分は未処理のものです。これを見ると、剪毛という技術のイメージがつかめるのではないかと思います。ガチャマンと呼ばれた景気のいい時代には「石を投げれば」ではなく、「砂を投げれば」繊維産業の従事者に当たる、とも言われていたそうです。それが今では指を折る程度。ですが、100年近くかけて培われた技術で、外国産には出せない風合いの別珍・コーデュロイを、この磐田を中心とした産地で生み出しています。

コメントを投稿

コメントを表示する前に承認が必要です。コメントが表示されるまで、少し時間がかかる場合がございます。


画像の中に見える文字を入力してください。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.at-s.com/mt1/mt-tb.cgi/58381

トップページ >10)ライフ >別珍とコーデュロイ

ご案内

静岡新聞文化生活部の記者ブログです。
取材時のエピソードなどをアップします。
音楽、アート、鉄道、くらしなどがテーマ。
紙面にプラスのこぼれ話が満載です。


★文化生活部ツイッター ⇒こちら
「くらしず」の更新情報もお伝えします。

★アットエスニュース ⇒こちら
静岡新聞の公式ニュースサイトです。