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元SL運転士が駅員さん 出札箱にずらり、昔懐かしの「硬券」~しずおか駅舎探訪(1)大井川鉄道・家山駅

6月8日夕刊「旅食」で始まった新連載「しずおか駅舎探訪」。やや「鉄分」高めの文化生活部記者が、県内の趣ある駅舎や、一風変わった駅舎、駅舎で働く人々を訪ねていきます。紙面に載せきれなかったこぼれ話は、このブログ「くらしず」でご紹介します。初回は蒸気機関車(SL)で有名な大井川鉄道の家山駅です。(旭)

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案内してくれたのは、SLの運転士や新金谷駅長などを務めたベテラン駅員の原木光生さん。大井川鉄道を定年退職後、2年前から自宅近くにある家山駅で委託駅員として勤務しています。かつて自分が「転がした(運転した)」SL・C11がホームに入ると、改札口に立ち乗客を迎えます。

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駅舎の中には、蛍光灯のシェードにツバメが巣を作っていました。「僕がこの駅に来た年から作るようになったんだよね」と笑う原木さん。季節限定の珍客の鳴き声に、観光客たちも天井を見上げます。

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出札口にもお邪魔しました。出札箱には昔懐かしい「硬券」(厚紙の切符)がずらり。硬券が用意されていない区間は、棚の下の方にある「補充券」と呼ばれる切符に手書きして発行します。原木さんによると、「切符を集めている人は、いろんな種類を買っていきますよ。JRへの連絡切符なんかは珍しいからね」とのこと。ここまでの種類の硬券が「現役」なのは、県内でも他に岳南電車くらいでしょうか。確かに〝収集鉄〟ならずとも、何種類か買ってみたくなります。

DSC_6607.JPG取材の記念に1枚、私も入場券を購入してみました。

DSC_6674.JPG家山駅でつかの間の休憩をして、再び千頭駅に向けて走りだすSL列車。原木さんの見送る表情も真剣です。「事故だけはあってはならない」。鉄道マンの矜持を感じました。

ちなみこの写真に写っているSLの補助機関車を務める電気機関車「E10形」。こちらはまもなく引退を控えています。SLだけでなく、SLを陰から支えるこちらの機関車にも注目をしてみてください。

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