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車窓から見える「塔」

絶景消防①.JPG
8月7日付朝刊の「ソノ仕事×コノ絶景」は、静岡県消防学校(静岡市清水区谷津町)の教官・伊勢伸康さんの仕事をご紹介しました。20㍍ほどロープが張られたビル4階の高さは、防護ネットが張られているとはいえ、少し足元がすくみます。(旭)

私が初めて県消防学校を訪れたのは、清水区で勤務していた7年前。初任科に入校した各消防本部の新人職員が、半年間の訓練成果を披露する「実科査閲」の取材でした。実科査閲には、生徒たちの家族が招かれます。生徒たちが、家族への感謝の思いを叫び、実技に披露に入る姿は感動的でした。いつか、訓練の様子も取材してみたいと思っていました。

絶景消防②.JPG
実科査閲の時は、ある程度スイスイとロープを渡っていく学生たちも、この時期は訓練が足りないこともあってか、時間が掛かったり、途中で力尽きてしまったりする人も。レスキュー隊の精鋭たちが25秒ほどで行く距離を、1分、2分と掛けて渡る人もいます。伊勢さんは拡声器で「リズムを取って」「足を使って」と、無駄な力を使わないように渡るこつをアドバイスします。
手に持つ拡声器は、指揮を執る消防隊員の必須アイテム。私も火事現場の取材で、拡声器を手に指示を送る姿を見たことがあります。「火事の現場では、熱でプラスチックが溶けてしまうこともあります」と伊勢さん。過酷な現場の一端を垣間見ました。

絶景消防③.JPG消防学校のランドマークが、この8階建ての訓練棟。東海道新幹線の新富士~静岡間の車窓から、よく見えます。気になっていた方も多いのではないでしょうか。この建物の上階から、ロープ一つで20メートル下へ降下する訓練も行います。
新幹線で出掛ける際は、山側に見える消防学校に注目してみてはいかがでしょう。わずかな時間ですが、〝消防士の卵〟たちの頑張りが見られるかもしれません。

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