静岡新聞　文化生活部記者ブログ「くらしず」　紙面にプラス、こぼれ話いろいろ

　６日の「ソノ仕事×コノ絶景」は、改造車を作る坪井特殊車体（焼津市）の作業現場をのぞいてきました。改造車とは、キッチンや音響設備が付いた販売車やイベントカーなどのイメージです。発注者の要望に沿い、既製の車体を大胆に作り替えます。（宮）

　ステージカー、災害支援車...どの車両を見ても、建物を組み立てるような大掛かりな作業です。大型のトラックのコンテナ部分を改造し、空間と共に用途をぐいぐい広げます。

　紙面で紹介した車は、プロゴルフツアーを巡るスタッフ用。通常のコンテナ部分が拡張し、快適な作業スペースを確保します。同じような仕組みで、展示会場やミーティングルーム、イベント会場までつくる車両も。もちろん走行性能はしっかり維持。野外イベントには欠かせない存在です。

　坪井弘一社長が「先代が趣味のように始めた会社」とおどける言葉の裏には、「どんな注文も断りたくない」という商売抜きの職人魂があります。その分、仕事の難しさや忙しさには、計画を立てにくい苦労もあるそう。完成した１台１台が、特別な思いを乗せているようにも見えます。