「ハラール」は世界に飛び出すチャンス 「ワタシ、シズオカ人」22~バングラデシュ出身の飲食店経営ニアズ・アハメドさん
2月12日付の「ワタシ、シズオカ人」は、静岡市随一の歓楽街、両替町近くでベンガル料理店「ベンガルキッチン」を営むニアズ・アハメドさんをご紹介しました。(旭)
ビルの1階にある「ベンガルキッチン」でお話をうかがいました。店先にはバングラデシュの国旗が掲げられています。「共通点が多いから『インド料理店』って店を出した方が、日本人には分かりやすい。でも、バングラデシュの文化を知ってほしかったから」とニアズさん。あえて「ベンガル料理」の名前を掲げる理由を語ります。
取材は開店時間の合間に行いました。店の名物のタンドリーチキンの仕込み中。「かなり油が出るので、時間をかけて落としています」とのこと。
カレーに使う6種類のスパイスも並びます。タンドリーチキンのスパイスには、静岡ミカンの皮を入れてあるそう。スパイス単品で販売もしています。
ニアズさんは今、飲食店経営の他に力を入れているのは、豚や酒を禁じるイスラム教の戒律に沿った食品「ハラール」の認証です。「富士山から世界」というNPO法人を設立し、現在まで10社ほどの商品を認証しています。
茶あめやようかん、静岡おでんの具材の練り製品など、おみやげになりそうな商品が多いですが、多岐にわたります。「イスラム教というと、中東のイメージが強いと思うが、アジアにもたくさんいる。外国人観光客が増える中、ハラール商品は売りになる」と語ります。
「実際、東南アジア製にはハラール認証のある商品が多い」とニアズさん。見せてくれたのは、お店でも使っているタイ製のチリソース。「この赤いマークがハラール認証を受けたという意味です」と教えてくれました。
日本の食品で壁になることが多いのが、みりんやしょうゆだといいます。「アルコールが入っている物が多いです。でも、注意して材料を選べば、そこまで難しいことではありません」。「ハラールこそチャンス」というニアズさん。外国人観光客数が年間3千万人に迫っている時代、ハラールをはじめ、イスラム教徒の皆さんへの対応は不可欠になってくるかもしれません。
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.at-s.com/mt1/mt-tb.cgi/61344