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町民のソウルフード 懐かしく素朴な光林堂の「そぼろパン」(川根本町)~「地域おこし協力隊推薦 里でホレたこの逸品」20・完

そぼろパン①.JPG 2017年11月16日からスタートし、約7カ月間に渡って掲載した木曜夕刊「旅食」の連載「地域おこし隊推薦 里でホレたこの逸品」。6月21日の第20回、最終回は川根本町の地域おこし協力隊員、鈴木健二さんに推薦していただいた川根本町上長尾にある菓子店「光林堂」の「そぼろパン」をご紹介しました。(旭)

そぼろパン②.JPG 川根本町役場からほど近い、国道362号沿いにある光林堂は明治初期創業。大井川鉄道が開通する前のことです。現在は4代目の渥美光章さんが店を守っています。菓子店だった店が、パンを焼き始めたのは、昭和初期。当時はまだ電気が通っておらず、炭窯で焼いていたそうです。ちょうどその頃、大井川鉄道が開通。その時に考案したのが、光林堂のもう一つの名物「銘茶羊羹(ようかん)」なんだそうです。

そぼろパン③.JPG 午後1時過ぎになるとパンが並びます。今回、ご紹介いただいた「そぼろパン」の他にも、チョコパンやあんパンもあります。やはり、一番人気はそぼろパン。数も一番多く作ります。いずれも生地は作り置きせず、その日焼く分だけ手作り。そのため、焼き上がりは午後になるそうです。
 そぼろパンは、メロンパンやクッキーシューのようなややカリッとした表面が特徴。中は甘食のようなパンです。鈴木さんによると、「食べ方にも町民それぞれの『こだわり』『流儀』がある」のだとか。ボロボロとはがれるパンの表面を袋にためて一気にかき込む人もいれば、袋の中でかためて食べる人もいるそう。こういった話もまさに「ソウルフード」という印象です。
 ちなみにご当地・旧中川根町出身のラッパー、かせきさいだぁさんも以前、ツイッターで「子供の頃からの大好物」と明かしていました。

そぼろパン④.JPG 地域おこし協力隊の鈴木さんは現在、町の桑野山貯木場で製材機の管理をするほか、林業振興にまつわることを行っています。神奈川県逗子市出身で、後に静岡市に転居。川根本町に移住する前は清水区内で木工製品を作っていました。「この年齢(50歳)の地域おこし協力隊員は珍しいでしょ」と鈴木さん。「私のような『オジサン』は、若い人たちが活躍できる場所を作って引き渡すのが仕事。頑張ります」と「オヤジ魂」で、間伐材の利用法を模索しています。

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