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クラフト市やSNSで人気の木の器。木工作家・湯浅ロベルト淳さん

7月2日朝刊掲載の「ソノ仕事×コノ絶景」は、浜松市の木工作家・湯浅ロベルト淳さんを紹介しました。静かな森に抱かれた天竜区の工房は、すがすがしい木の香りで満ちていました。(柏)

景色_7716.jpg

メイン写真の撮影を行った作業小屋は、元々あった古い納屋をロベルトさん自ら改装した空間。山間地で日中も日が陰るのが早いため、柱と天井以外はすべて一度取り払い、大きな窓をはめ込み明るく広々とした空間に作り変えました。ギャラリーなどは併設せず、販売もここでは行わないため、日中は一人黙々と作業に打ち込みます。コノグ入口外観.jpgロベルトさんIMG_7682.jpg作業小屋の隣には食事や休憩をするための古民家があります。案内されて最初に目に飛び込んできたのは、流木で作った高さ50センチほどのツリーハウス。作家として歩み始めた頃に、竜洋町の浜辺で拾った流木で製作したもので、地元のクラフト市で優れた品を作った人に贈られる賞を受賞したものだそうです。ハウス内の家具なども全て手作り。精巧な作りです。

ツリーハウス_7727.jpgハウス内部IMG_7726.jpgもう1つ、目を引いたのは「手のオブジェ」。ほっこりした温かみを感じる器の作風とは対極のハードテイスト。以前勤めていた会社で機械の設計をしていたため、「硬質な素材や溶接もも好き」と話すロベルトさん。他にも味わいのある動物のオブジェなども見せていただき、何をやっても器用なかたなんだなと感じました。

手オブジェ寄り_7738.jpg動物.jpg今回の記事でも軽く触れましたが6月下旬、都内・飯田橋にオープンしたレストラン「INUA(イヌア)」に、ロベルトさんの食器が採用されました。ロベルトさんが日々発信しているSNSでの器づかいが先方の目に留まり、数少ないコース料理に使われる器のひとつに選ばれました。採用されたのはカトラリーのほか、こちらの木の小皿。くすんだブルーや赤、白はまるで陶器のようですが漆しです。何層にも塗り重ね、使い込んで色が剥げていくと塗り重ねた下の層の別の色が現れ、味わいが増していきます。

うるしの器.jpg英レストラン誌が選ぶ「世界のベストレストラン」で4度も1位に輝いたデンマークの名店「noma(ノーマ)」で活躍したシェフを迎えた「イヌア」。「大都会にいながらどこか懐かしく感じる温かみのある空間で、上質な時間を提供する」がコンセプトの話題の店です。

「食通が注目する店で、静岡を発信する一助になればうれしい」。ますます創作意欲を掻き立てられた様子のロベルトさんでした。

小屋前ロベ.jpg

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