NIE関連記事

家庭、教室結び新しい学び 札幌で全国大会 講演など配信

2021年08月17日(火)付 朝刊


 教育現場で新聞記事を活用する「NIE(教育に新聞を)」の実践報告をする第26回全国大会が16日、札幌市で開かれた。スローガンは「新しい学びを創るNIE~家庭・教室・地域をむすぶ~」。新型コロナウイルス対策で昨年に続いてのオンライン開催となり、講演などがライブ配信された。
 日本新聞協会の丸山昌宏会長は開会式で、真偽不明の情報があるインターネットと違い新聞記事は幾重ものチェックを経ており信頼できると指摘。全小中学生に1人1台のパソコン端末が配備されるなどデジタル化が進む現代社会では「正しい情報を読み解く力が子どもにも必要。新聞を読んで読解力を向上させることが学びの基礎になる」と強調した。
 講演したノンフィクション作家の梯久美子さんは「新聞には輪切りにされた世界の今が載っており、積み重ねると歴史になる。テーマを持って過去の記事を調べれば、いろいろなことが分かる」と話した。
 パネルディスカッションには、プロ野球日本ハムの元選手で、現在は学校法人理事長の田中賢介さんらが参加。来春、札幌市に私立小を開校する田中さんは「世界に挑戦する子どもを育てたい。新聞を活用した授業はやりたいことの一つ」と語った。
 小中高校教員らによる公開授業や実践発表などを行う分科会は、16日以降に順次オンデマンドで配信する。来年の次回大会は宮崎県で開催される。

 

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本紙「大自在」が教材 焼津で読み方講座 言葉の大切さ学ぶ

2021年07月31日(土)付 朝刊


 焼津市の大村公民館で30日、元中学校長の矢沢和宏さん(静岡新聞NIEコーディネーター)を講師に招いた講座が開かれた。参加した親子連れ15人は、本紙に掲載された記事を使いながら、新聞の読み方や言葉の大切さを学んだ。
 参加者は新聞の仕組みや記事ができるまでについてのクイズに挑戦した。昨年9月12日掲載の「大自在」を題材にした言葉探しでは、下の段を横に読むと文章が浮かび上がる仕掛けを見つけると、一様に驚きの声が上がった。
 記事や写真を題材にした問題でつくる「新聞ワークシート」にも取り組んだ。矢沢さんは「プラスの言葉を使えば、前向きな気持ちになる」と強調した。
 北部コミュニティ推進協議会が主催する「夏休み子どもフェスティバル」の一環で開催した。
 
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新聞ワークシートの問題に挑む参加者=焼津市の大村公民館