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思考力育成に活用 県内実践校が成果報告

2024年02月18日(日)付 朝刊


 学校教育の教材として新聞を活用する活動(NIE)を進める県NIE推進協議会(安倍徹会長)は17日、県内のNIE実践指定校を集めた報告会を静岡市駿河区の静岡新聞放送会館で開いた。伊豆土肥小中一貫校、富士見中、清水飯田中、藤枝広幡中、浜松春野中、静岡北特別支援学校南の丘分校の計6校が参加し、担当教諭が成果や課題を報告した。
 各校に共通して新聞を購読していない家庭が増えて新聞がなじみの薄い存在になっているとして、複数紙を常備したNIEコーナーの設置や朝読書の時間を使って記事を読むなど、児童生徒が新聞に触れ合う取り組みを紹介した。紙面を読み込んで見出しをつけたり、互いに興味を持った記事の紹介文を作成したりと、新聞の活用で子どもらの論理的思考力や長文読解力を育成しようとする実践内容も目立った。
 新聞紙自体に着目して掃除やレクリエーションに利用した学校や、模擬記者会見を通じて情報を聞き出す力を養おうとした教室もあった。課題として、新聞を読む習慣をつける難しさや、NIEの成果を他の授業と区別して単独で検証できないことなどが上がった。

 学校図書館と新聞 フォーラムで議論 23日、日本新聞協会
 日本新聞協会は23日午後1時半から、NIE教育フォーラム「学校図書館×新聞 主体的で深い学びを実現するために」をオンライン形式で開く。参加無料。
 学習指導要領が情報活用能力の育成を重視し、学校図書館には読書活動の場だけでなく「学習・情報センター」の機能が求められている。子どもたちの主体的な学びを支えるため、学校図書館が果たす役割や環境整備、新聞活用の可能性について、大学図書館長や教育委員会らのパネリストが議論する。
 参加希望者は21日までに、同協会NIEウェブサイト(https://nie.jp)へ申し込む。

 

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NIEの取り組みを紹介する教諭ら=17日午後、静岡市駿河区の静岡新聞放送会館