静岡県NIE推進協議会

月刊一緒にNIE@しずおか・第1土曜掲載=組織的な取り組み訴え 小学校で効果表す数値-大分でNIE全国大会

2016年09月03日(土)付 朝刊


□本県参加教諭の一言


■佐藤正和校長(富士宮上井出小)
 「新聞は発想の源。小説を書くときのきっかけや素材」「新聞は世界への最大のアクセスポイント」「NIEは学校での学びと実社会をつなぐ窓」「新聞には未知との出合いがある」「NIEを通して友達と意見を交わすことが楽しくなった」「新聞は自分と社会とをつなぐ扉」などの言葉に触れ、NIEの大いなる魅力と可能性を再認識した。今後も「わくわく、どきどき」と新聞を読み語り合う子どもの姿を目指し、NIEを推進していきたい。

■望月真澄教諭(富士宮上井出小)
 今大会に参加し、数々の姿や言葉が胸に残った。幼少期に目にした祖父母の新聞を読む風景が作品に投影されているという作家小野正嗣さんの講演。公開授業での新聞を使い生き生きとフリートークをする子どもたちの姿。「未来のための種まきになるNIE活動」という教師の言葉。過去に作った新聞スクラップを今開くと「過去の自分が分かる」と話す中学生。NIEの意義と本校における実践の方向性を再確認する貴重な時間となった。

■兼子万紀郎教諭(森小)
 今大会のテーマは「楽しくなければNIEじゃない!」であったが、会場の掲示物や実践報告からも、生き生きと取り組んだ事が伝わった。何より、高学年が黙々と食い入るように新聞を読む姿は印象深かった。また、大会で聞いた「NIEに失敗はない!」という言葉はとても励みになった。児童が新聞を身近に感じる環境づくりのヒントや、学年に応じたNIEの実践例も多く、刺激を受けた2日間となった。

■村松聡一郎教諭(浜松可美中)
 今後の活動の方向性を模索するために今大会に参加したが、「NIEの活動には達成すべき目標はない」という示唆があった。そこで、大会で披露された優れた実践を参考に、今できる活動をし、生徒の成長につなげたいという思いを強くすることができた。また、本校区の小中学校でNIEのつながりをつくり、NIEの教育効果を共通理解した上で実践していければと考えている。

■米山沙希教諭(裾野富岡中)
 「楽しくなければNIEじゃない!」。大分大会でよく聞いた言葉だ。公開授業を参観させていただき、理解できた。生徒が楽しそうに授業に取り組んでいた。保健体育では、新聞のスポーツ関連記事を活用して健康とのつながりについて考えていた。大分県民の運動状況を取り上げたその記事は、生徒の興味関心を大きく引き、活発な話し合いが展開されていた。新聞を効果的に活用することによって、生徒が自発的に考えたくなるような授業ができることが分かり、実践したいと思った。

■伊藤大介教諭(静岡聖光学院中・高)
 初めて参加した全国大会は、有意義な2日間となった。まず初日の講演で小野正嗣立教大教授の「新聞は文学に比べて文体は没個性だが、社会の現実をあぶり出しすべてを包摂するもの」という言葉にしびれた。そして2日目の、大分舞鶴高2年の公開授業では地元大分の未来への熱い思いが伝わり、舞鶴小6年の平和を考える授業でも活発な発表が目を引いた。新聞記事の「事実」から想像力を広げるNIEの魅力を私自身もぜひ伝えていきたい。