一緒にNIE

「一緒にNIE」は静岡新聞の「教育」欄で2011年4月にスタートし、2015年4月から「月刊 一緒にNIE」で連載しています。 日本新聞協会認定の県内のNIEアドバイザーたちが教諭や保護者に NIEをやさしく解説し、授業活用のヒントを示しています。NIEへの理解を広げるため、ご活用ください。

県内教諭の実践
=「社会を見る目」育てる

2015年06月06日(土)付 朝刊


 「先生のおかげで、新聞が大好きになりました。これからも新聞を読み続けていきたいです」と、2年間教えた6年生が、卒業前に新聞の切り抜きノートに書いてきました。 
 変化の激しい現代社会、選挙における投票率の低下(特に20代・30代の若者)、社会的事象への無関心な大人の増加などの実態を踏まえれば、今日における「新聞」の果たす役割が重要であることは言うまでもないと思います。
 新聞は、「社会の教科書」だと考えます。受け身で見るテレビとは違い、自分が興味をもっていなかった記事も目に入ってきます。より能動的に読むことが求められ、多くの言葉や漢字と出合います。語彙[い]力は確実に増えていきます。小学生の頃から新聞に慣れ親しむことが、子どもたちの「社会を見る目」を育て、より良い社会をつくっていこうとする公民的資質をもった大人が増えていくと考えます。
 本年度、私は久しぶりに低学年(2年生)の担任をしています。新聞コーナーを作り、「週刊YoMoっと静岡」の「こどもかがく新聞」のページを中心に掲示しています。2年生の生活科が、3年生から始まる総合的な学習の時間や社会科と理科につながります。社会科だけではなく、理科的な要素の記事も掲示することで、子どもたちの社会科や理科への興味を高めていきたいと考えています。
 そして、子どもたちの実態に合わせて、季節の写真を集めたり、記事の読み聞かせをしたりして、新聞に親しませたいです。できれば、写真を中心に子どもたちが記事を切り抜き、思ったことを書くことができればと考えています。
 NIEは無限の可能性を秘めていると思います。これからも無理のない範囲で、子どもたちと楽しみながら、NIEを実践していきます。(栗田宗典/浜松笠井小)

月刊一緒にNIE@しずおか・第1土曜掲載

2015年06月06日(土)付 朝刊


 ■13日、静岡でNIE講演会
 県NIE推進協議会(会長・角替弘志静大名誉教授)は13日、NIE講演会を静岡市駿河区登呂の静岡新聞放送会館で開く。2015年度総会後の午後3時から、常葉大大学院の安藤雅之教授が「モデルとしての大人と新聞-NIE活性化の鍵」と題して話す。講演会だけの一般聴講も受け付ける。
 希望者は10日までに、同推進協議会事務局<ファクス054(284)9362>に申し込む。問い合わせは<電054(284)9152>へ。