トップページ >06)エトセトラ >静岡大人文社会科学部の先鋭的な授業

静岡大人文社会科学部の先鋭的な授業

 10月15日、静岡大人文社会科学部で小二田誠二教授の「日本言語文化各論Ⅲ」のゲストスピーカーを務めました。授業の眼目は、1月までに順次登場する6人の著名人に学生がインタビューし、記事としてまとめること。筆者は第1回授業に招かれ、取材を控えた学生の皆さんに、インタビューの方法論についてアドバイスしました。(橋)

20141016web小二田1.jpg

 

  問題設定、調査取材、発表の技術・能力を身に付ける中で「言語文化」の本質を考えるという、なかなか先鋭的な授業です。

 インタビュイーはオカルトやライトノベルの研究で知られる横浜国立大教授の一柳廣孝さん、アニメ評論家の藤津亮太さん、日本文学を研究する東京大教授のロバート・キャンベルさん、コピーライターの山本高史さん、サブカルチャーに詳しいライターの鶴岡法斎さん、翻訳理論やサイエンスコミュニケーション論が専門の東工大教授の野原佳代子さん。小二田教授の人脈による、多士済々の顔触れです。

20141016web小二田2.jpg
 
 これだけ「濃い」取材対象者に、どう立ち向かうべきか。おおげさに言えば、そんなことをひとしきり話しました。

 この授業がユニークなのは、公開することが記事(リポート)執筆の前提になっている点。担当教官1人に向けて書くのではありません。他者が読んでも分かりやすく書くことが求められます。

 これは新聞記事の考え方と全く同じ。記者は「小中学生が読んでも分かる原稿を書け」と教育されます。

 取材対象者に関する情報の集め方、質問の整理の仕方、問いと答えのやりとりのコツ、取材メモのまとめ方などを語っているうちに、仕事のプロセスが自分の中でも明確になってきました。

 学生の皆さんとの質疑応答で終了。ジャーナリスト志向の学生はあまりいないようですが、この授業を通じて「取材の楽しさ」を知ってほしいと思いました。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

静岡新聞社文化生活部ツイッター ⇒⇒⇒ https://twitter.com/ats_bunka?lang=ja

「彩々プラス」の更新情報もお伝えしています。

コメント (6)

こんにちは、授業に参加した学生です。遅いコメントになってしまし申し訳ありません…
先日はプロのインタビュー術を教えていただく貴重な機会をありがとうごさいました!おかげさまで今週の一柳さんのインタビューを無事に終えることができました。これからいよいよ記事を書く作業に入ってゆきますので、橋爪さんからのアドバイスの数々を活かせるよう努力します。
ありがとうございました^ ^

ばるせろなさん。コメントありがとうございました。大学の授業で、各界の第一人者にインタビューする機会があるなんて、うらやましい限りです。何かまとまった形にすることを前提に人に接することは、自分磨きにもつながると私は思っています。トライ&エラーを繰り返して、極意をつかみ取ってください。そして・・・どなたか一人でも、マスメディアに関する仕事に興味を持っていただければうれしいです。(橋)

授業に参加していた者です。
先日はインタビューにおける重要な点やコツを教えてくださってありがとうございました。
この授業の素晴らしさと、ゲストの方々から得た濃いお話を授業をとらなかった人々に自慢したいという野心がありますので、文章にはかなり力をいれたいとおもっています!下手ですが頑張ります。
来週は鶴岡さんがいらっしゃいます。
緊張しすぎずに、よい空気でインタビュー出来たらと思います。
ありがとうございました。

うらぴすさん。コメントありがとうございました。「野心」については私も同感です。教授の意欲的な試みが、何らかの形で花開いてほしいと思っています。鶴岡さんへのインタビュー、がんばってください。おっしゃるような「空気感」、大事です。インタビューイーにとっても「非日常」。「自分だけじゃないんだ」と思えば楽になるでしょう。

トラックバックしたつもりだったんですがうまく機能していない様子……。
遅ればせながら、有り難うございます。
学生たちとも繋がって頂き、感謝の日々であります。
http://blog.goo.ne.jp/koneeta/e/ac171ab3ffc22b3fdadc9d580926e7f6

小二田先生。このたびはよい機会をいただき、ありがとうございました。こちらのブログ、ニッチな話題が多いですが、今後もなにとぞよろしくお願いいたします。(橋)

コメントを投稿

コメントを表示する前に承認が必要です。コメントが表示されるまで、少し時間がかかる場合がございます。


画像の中に見える文字を入力してください。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.at-s.com/mt1/mt-tb.cgi/48940

トップページ >06)エトセトラ >静岡大人文社会科学部の先鋭的な授業

ご案内

静岡新聞文化生活部の記者ブログです。
取材時のエピソードなどをアップします。
音楽、アート、鉄道、くらしなどがテーマ。
紙面にプラスのこぼれ話が満載です。


★文化生活部ツイッター ⇒こちら
「くらしず」の更新情報もお伝えします。

★アットエスニュース ⇒こちら
静岡新聞の公式ニュースサイトです。