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静岡新聞生活報道部

「富士山登山ルート3776」をご存知ですか?“海抜ゼロから登頂”の夢を叶えるルートを紹介します!

富士登山は車やバスなどで各ルートの5合目にアクセスし、そこから標高3776メートルの山頂に向けて進むのが一般的です。でも、「せっかく登るなら海抜ゼロから山頂を極めてみたい!」という夢をかなえられるのが、富士市が設定している「富士山登山ルート3776」。26日付の静岡新聞「しずおかアウトドアファン」は、同市の推奨ルートを基に全長約42キロに及ぶこの長距離ルートを特集しました。

ルートの概要

(富士市提供)


スタートとなる「起点」は、富士登山者が道中の無事を願い、浜の石を積んだとされる「富士塚」(富士市鈴川西町)と田子の浦港や富士山を一望できる展望台のある「ふじのくに田子の浦みなと公園」(同市前田)の2カ所。

どちらかを選び歩き始めます。吉原商店街などがある市街地を抜ければ徐々に坂道。人家に代わって木々が目立つようになってきます。

富士宮口5合目に通じる道路の分岐点にある「旧料金所ゲート」脇から富士山自然休養林に入ると、美しい森の中を歩く登山道に。森林限界を超えると視界が開け、6合目に到着します。

5合目からの一般的な富士宮ルートに合流し、勾配が急な登山道を踏みしめて山頂に向かいます。日本最高点の剣ケ峰がゴールです。

「富士塚」と「ふじのくに田子の浦みなと公園」

富士塚

ふじのくに田子の浦みなと公園


起点となる「富士塚」と「ふじのくに田子の浦みなと公園」。看板やのぼり旗、ガイドマップなどを入手できるスタンプボックスがあります。

市民交流の楽しみ

登山ガイドの西川卯一さん

農家民宿「やまぼうし」の山本正子さん


長い道中では、富士市の吉原商店街にある富士山専門の土産物店「東海道表富士」の店主で登山ガイドの西川卯一さんや、同市大淵の農家民宿「やまぼうし」を切り盛りする山本正子さんら、おもてなしに携わる市民との交流も魅力です。

多彩な景観に癒やされながら…




駿河湾、県東部、伊豆方面の眺望、見渡す限りの雲海。富士宮ルートでは刻々と移り変わる景観も楽しめます。剣ケ峰に続く急坂を登りきれば、日本最高点はすぐです。ゴール後はお鉢巡りで荒々しい富士山頂の表情を楽しめます。

富士山登山ルート3776への挑戦方法


公式ホームページなどで計画書を入手し、事前に富士市へ提出します。併せてスタンプラリーシートも用意し、指定されたポイント計4カ所でスタンプを押して山頂で撮った記念写真を添えて送れば達成認定となります。

達成者には記念として達成証やバッジが贈られます。挑戦の日程は連続している必要はなく、分割も可です。市は3泊4日のスケジュールを推奨していて、余裕を持った日程で安全に登山するよう呼びかけています。

静岡新聞社編集局生活報道部が、日々の暮らしを彩るアウトドアや料理、健康などに関する話題をお届けします。紙面未掲載の記事や写真もお楽しみください!

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