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アットエス編集部

月を愛でる十五夜と十三夜のお供におすすめ! ほっこりした味わいが人気の菓子処3選!


秋の深まりとともに月夜が一年で最も美しい季節がやってきました。平安時代に中国から日本に伝わり、旧暦の8月15日に豊作を月に祈願する「十五夜」(中秋の名月)は、2023年は9月29日。

そして同じ平安時代に日本で生まれ、実りの秋に感謝する「十三夜」は10月27日です。夜の闇に聞こえてくる虫の声を聞きながら、十五夜の満月、少し欠けた十三夜の月を愛でるお月見のお供におすすめの菓子を紹介します。
 

1  :  竹翁堂(静岡市清水区)

真ん中を小さく凹ませた「へそ餅」がお月見団子として親しまれている、富士川以西の静岡県中西部。へそ餅の中に餡を入れる地域もあれば、中に入れずに添えてお供えする地域もあり食べ方はさまざまですが、月見団子が「へそ餅」というのは、全国でも珍しいといわれています。

「一説には、食が細かった幼少期の徳川家康が食べやすいようにこの形になったともいわれています」と話すのは竹翁堂店主の植手元昭さん。同店のへそ餅は、餡を中に入れるスタイル。日本の製餡業発祥の地とされる興津の老舗製餡所から仕入れる小豆を丁寧に濾した、なめらかな舌触りが特徴です。

©竹翁堂

「へそ団子」1個150円。十五夜(9月29日)と十三夜(10月27日)に店頭で販売しています(予約なしでも購入可能)。

©アットエス編集室

こちらは「うさぎ薯蕷(じょうよ)饅頭」1個180円。十五夜のころは芋類が美味しくなる時期であることから、十五夜は別名「芋名月」とも呼ばれます。粘りのある大和芋を練り込んで蒸した純白の生地は芋の香りふんわり。可愛らしい見た目にも心が和みます。

©アットエス編集室

茶道家から定評のある上生菓。こちらは各1個320円。秋の夜空を淡い桃色で表現した「十五夜」(左)はなんと、75年前の創業時から3代目までずっと受け継がれてきた意匠だそう。「虫の声」(右)は歯切れのいい薄黄色の求肥でまろやかな黄身餡を包んでいます。想像力を掻き立てるネーミングが素敵ですね。

©竹翁堂

実りの秋への感謝から生まれた日本古来の風習「十三夜」は、「十五夜」を「芋名月」と呼ぶのに対し、「栗名月」「豆名月」と呼ばれます。
秋の味覚を意匠や材料にさり気なく取り入れた季節感たっぷりの上生菓子(1個260円〜)は十三夜の10月末ごろまで店頭に並びます。

<DATA>
竹翁堂
住所:静岡市清水区入江2-1-8
電話:054-367-0345

2 :  かもかし(静岡市清水区)

「和菓子で季節や暦を感じてもらえたら…」と願う店主・加茂祥平さんのセンスとひらめきが生む和菓子を目当てに、とても小さな和菓子店ながら遠方からも客が訪れます。

毎年楽しみにしているファンが多い「月団子」は白蜜の甘さと醤油のしょっぱさが絶妙に溶け合う「みたらしだれ」が特徴。容器に入ったみたらしだれに餅を5つ浮かべ、スプーンですくって食べるスタイルです。

かぼちゃで淡く黄色に染め、満月に見立てた真ん中のまあるい餅は、かぼちゃがほのかに香る優しい味わいです。

©かもかし

みたらしだれが“口福”をもたらす「月見団子」1個260円 ※2023年の十五夜(9月29日)分はすでに予約で完売。十三夜(10月27日)の分は予約可能。

©かもかし

「へそ餅」1個260円。なんと餅生地で包み込む餡は、十五夜と十三夜とで変えているのが心憎いです。十五夜は小豆餡、十三夜は白ごま餡が入っています。
※2023年の十五夜(9月29日)分は予約で既に完売。十三夜(10月27日)分は予約可能。

©かもかし

「栗名月」の十三夜のころまで、日を決めて限定発売する「栗どら」(1個350円)もこの季節の人気商品。

白餡に和栗を混ぜて炊き、荒く裏ごしした餡は白豆の上品な甘さを和栗の粒々とした食感が引き立てています。

<DATA>
かもかし
住所:静岡市清水区中之郷1-5-33
電話:054-388-9536
 

3:つきのか(静岡市葵区)

発酵食の料理教室を主宰する辻村円さんが2022年3月にオープンした発酵あんこを使った焼き菓子などを中心に販売する全国でも珍しい専門店。

店名の由来でもある看板商品の「月餅」は、五穀豊穣を願う中国の伝統菓子。辻村さんは、砂糖の代わりにみりんや麹など体に優しい発酵調味料を用いて、豆と米麹を発酵させ、素材が持つ自然な甘さを引き出すお菓子づくりを追求しています。

©つきのか

「月餅」(1個390円から)は、つきのかのサイト内オンラインカートのオープン日を中心に販売。2023年は9月29日の「十五夜」に実店舗で販売します。

©つきのか

プレーン味の「月餅」。粉の美味しさを実感できるほろっとした食感の生地も魅力。発酵あんこにドライフルーツや黒胡麻などを合わせた餡は飽きのこない味わい。

©つきのか

「月餅」各種。上からチョコレート味、プレーン味、ほうじ茶味。

©つきのか

酵素玄米と発酵小豆あんこで作る「酵素玄米おはぎ」も人気があります。
満月のように丸めた発酵あんこにココナッツ、きなこなどをまとわせています。思わず「もう1個!」と手が伸びるヘルシーな甘さが魅力です。

<DATA>
つきのか
住所:静岡市葵区新通1-8-15
詳細はホームページmadoi-hakkou.com
またはInstagramなどSNSを参照

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