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SBSテレビ 静岡市歴史めぐりまち噺し

静岡市の下水道事業のお噺し

2023年12月17日放送の「静岡市歴史めぐり まち噺し」は、静岡市の下水道事業のお噺しです。
語り:春風亭昇太

今川の時代、駿府のまちの各所には、安倍川の分流が流れていました。

慶長年間、徳川家康は、駿府の城や街を川から守るために薩摩の島津氏に命じて堤防を築かせ、安倍川と藁科川を合流させました。薩摩土手と呼ばれるこの堤防の工事ののち、家康は外堀を作って駿府城を広げ、大がかりな町割りを行ったと言われています。

これが現在のまちの原型となりましたが、当時の水路は不十分で、豪雨が降ると度々氾濫し、洪水が伝染病の原因にもなっていました。

多額な費用を必要とする下水道の整備計画が始まったのは大正10年。大正12年に、国の認可が下りて、全国で10本の指に入るほど早く、下水道整備が始まりました。

大正13年、現在の安倍川中学校がある場所に設置された市直営の下水道管製作所でコンクリート製の下水道管がつくられ、呉服町、七間町を手始めに下水道管の布設工事が進められました。

太平洋戦争によって、下水道整備も中断しましたが、昭和35年、高松浄化センターの稼働が始まり、県内初、全国で18番目に水洗化が可能なまちとなりました。

昭和30年に下水道事業が認可された清水市では、水質汚染や浸水被害の大きかった巴川周辺から下水道管の整備が始まり、昭和47年から清水南部浄化センターが稼働しています。

近年では、環境に配慮した汚泥燃料化施設が作られ、県内初の雨水貯留管が整備されるなど、時代に合わせて、変化に対応しながら大正12年に始まった静岡市の下水道整備事業は、今年100周年を迎えました。

静岡市歴史めぐり まち噺し 今日のお噺しはこれにて。

静岡市の観光親善大使でもある春風亭昇太師匠の語りで、歴史や文化、特産品など、静岡市の魅力を紹介するミニ番組です。(毎週日曜日ひる12時54分放送)

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