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静岡新聞教育文化部

【「現代詩手帖」2024年5月号】 耳をそばだてる詩人

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、雑誌「現代詩手帖」2024年5月号(思潮社)。特集は「パレスチナ詩アンソロジー 抵抗の声を聴く」。イスラエルの侵攻で深刻な人道危機が続くパレスチナ自治区ガザの現場から、またガザに縁がある詩人や作家から届いた作品の数々。読む者の心を鋭くえぐる。
第一詩集「色えらび」を出したばかりの小川芙由さん(静岡市出身)が、3月20日に駿河区のグランシップで行われた、音楽家坂東祐大さんと詩人文月悠光さんによる公演「音楽と詩と声の現場」をリポート。朗読と演奏のあわいについて、言語化を試みる。別々に創られた音楽と詩が干渉し合い、観客に新しい思考を促す。その過程を的確な言葉選びで描写する。音と言葉がぶつかる場所を探り当てようと耳をそばだてる詩人の姿が浮かぶ。(は)

静岡県内の音楽、美術、文学、演劇、パフォーミングアーツなど、さまざまな表現活動を追いかけます。教育分野の動きもフォロー。最新情報は公式X(旧Twitter)で。

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