皇族確保策、連休明け協議 自民案提出、各党出そろう

 自民党の麻生太郎副総裁は26日、安定的な皇位継承に関する党見解を額賀福志郎衆院議長に提出した。政府の有識者会議が報告書で示した皇族確保策の主要2案を「必要」と評価する内容。各党の意見が出そろったことを受け、額賀氏は5月の大型連休明けに衆参正副議長の下、与野党代表者による協議を始める意向を記者団に示した。

自民党の皇位継承に関する見解ポイント
自民党の皇位継承に関する見解ポイント

 自民が26日に公表した見解では、秋篠宮家の長男悠仁さまを除く5人の未婚の皇族が全て女性であることなどを踏まえ「皇族数の確保は喫緊の課題」と指摘。皇位継承の問題とは切り離して、速やかに方策を講じていくべきだとした。
 その上で、有識者会議が提起した①女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持②養子縁組による旧皇族男系男子の皇族復帰-の2案はいずれも必要だと結論付けた。①に関し、女性皇族の夫と子は「皇族の身分を有することなく、一般国民としての権利・義務を保持し続けることが適切」とした。
 ②については養子となった男性は皇位継承資格を持たないが、養子となった後に生まれた子のうち男性だけは皇位継承資格を有するとした。「旧皇族男系男子を直接皇族とする案」は①と②で皇族数確保の目的を果たせなかった場合の方策とした。
 自民の茂木敏充幹事長は「政争の具や、国論を二分することはあってはならない。誠実に協議を重ね、立法府の総意をつくり上げたい」と記者団に述べ、早期の合意に意欲を示した。

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