衆院３補選 ２８日投開票 政権左右 各党が総力戦
衆院３補欠選挙が２８日、投開票される。自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件後、初の国政選挙。いずれの選挙区も「政治とカネ」問題が絡み、裏金事件や政治改革の在り方などが論戦の主テーマとなっている。最終盤に入り、与野党は唯一の与野党対決となった島根１区のほか、東京１５区、長崎３区で支持を訴え、総力戦を展開。結果は、岸田文雄首相の政権運営を左右する。
島根１区補選は、自民の清和政策研究会（安倍派）の会長を務めた細田博之前衆院議長の死去に伴う。同派は裏金事件で強い批判を浴びた。苦戦が伝えられる自民の小渕優子選対委員長は島根県雲南市で街頭演説し、「島根は本来『保守王国』。これほど厳しい逆風の中で戦うことはなかった」と危機感を表明。「自民は必ず変わる」と訴えた。岸田首相が２７日に島根入りする予定だ。
東京１５区補選は、公選法違反事件を巡る柿沢未途前議員＝自民離党＝の辞職を受け実施。立憲民主党の泉健太代表は東京都内で演説し、裏金事件を踏まえ「私たちは正しい政治を訴えている」とアピール。それに先立つ記者会見で「自民の政治改革案では到底足りない」と批判した。
裏金事件を巡る谷川弥一前議員＝自民離党＝の辞職を受けた長崎３区は、立民前職と日本維新の会新人の一騎打ちとなっている。維新の馬場伸幸代表は、長崎県大村市での演説で「維新は政治の世界の前例・慣例をたたき壊して、新しい政治にチャレンジしている」と強調。「立民の議席を増やしても国家、国民のためにはならない」と主張した。
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