ロシア国防相、米対抗呼びかけ 上海協力機構会議

 ロシアのショイグ国防相は26日、中国やイランなど9カ国で構成する上海協力機構(SCO)がカザフスタンの首都アスタナで開いた国防相会議で、米国がアジア太平洋地域の安全保障の枠組みを自国中心に改編しつつあると危機感を表明し、結束して対抗するよう呼びかけた。インタファクス通信が伝えた。

ショイグ国防相(タス=共同)
ショイグ国防相(タス=共同)

 ショイグ氏は、米英豪の安保枠組み「AUKUS(オーカス)」や、日米豪印の協力枠組み「クアッド」などを挙げ、東南アジア諸国連合(ASEAN)中心だったアジア太平洋の安保状況が米国主導につくり替えられようとしていると指摘。「中国への圧力強化だ」と批判した。
 その上で、対等な安保の仕組みをユーラシアに構築することがSCOの重要課題だと述べ、北大西洋条約機構(NATO)への対抗を暗に訴えた。SCOオブザーバー国ベラルーシの「近い将来の正式加盟を期待している」と表明。中国、イラン、パキスタンの国防相とも個別に会談し、軍事協力の強化で一致した。(共同)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞