オーダーメード枕が人気 ギネス認定の商品も

 個人の体形や睡眠時の姿勢に合わせて作る「オーダーメード枕」が人気を集めている。自分専用の枕でぐっすり眠りたいという需要を取り込もうと、各社は販売に力を入れる。寝具メーカー、タナカふとんサービス(愛知県一宮市)の「じぶんまくら」は3月、世界で最も売れているオーダーメード枕としてギネス世界記録に認定された。

タナカふとんサービスの「じぶんまくら」が世界で最も売れているオーダーメード枕としてギネス世界記録に認定され、認定証を手にする田中公雄社長(中央)=3月、東京都渋谷区
タナカふとんサービスの「じぶんまくら」が世界で最も売れているオーダーメード枕としてギネス世界記録に認定され、認定証を手にする田中公雄社長(中央)=3月、東京都渋谷区

 オーダーメード枕は一般的に、頭の形や寝た時の床面と首の高さなどを店舗で実際に測定して作る。枕の中の素材を選んでかたさを自分好みにできるのが特長だ。価格は2万~3万円台が多く、中には5万円を超えるものもある。
 「お客さんにとって世界に一つしかない最高の枕との評価をいただいた」。タナカふとんサービスの田中公雄社長は3月12日、東京都内で開かれたじぶんまくらのギネス認定式で誇らしそうに語った。2022年の1年間で約14万個を売り上げたという。
 じぶんまくらは07年に発売。睡眠時にかかる体や首への負荷を減らす枕を開発しようと、約3年間で100種類以上の試作を重ねた。徐々に販路を拡大し、国内の直営店舗数は約160店に増えた。
 寝具メーカーの西川(東京)は00年ごろ、オーダーメード枕を業界に先駆けて発売した。米大リーグの大谷翔平選手が利用していることでも知られ、ここ数年の売り上げは好調という。
 オーダーメード枕を中心に販売する「フトント」(東京)は2ミリ単位で枕の高さを調整する。枕の中を複数の箇所に分割して10種類の素材から選べるようにした商品も販売している。

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