ボランティアが片付けに奮闘 連休初日、石川・輪島

 能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県輪島市では大型連休初日の27日、全国から駆け付けたボランティアが、壊れた家屋の片付けやごみ出しに汗を流した。連休中は活動人数が増える見込みで、受け入れ側は態勢を拡大し対応している。

石川県輪島市の被災した家屋から家財道具を運び出すボランティア=27日午前
石川県輪島市の被災した家屋から家財道具を運び出すボランティア=27日午前

 同市町野町地区では午前9時半、金沢市からバスで14人が到着し、ヘルメットや手袋を手に現場へ向かった。輪島市の住職平田力精さん(64)は、地震で寺の本堂兼自宅が損壊したため、割れた食器や壊れた家具と家電の運び出しを依頼した。「ご本尊だけは持ち出せたが、他は自分たちだけでは片付かなかった。来てもらえて本当に助かった」とほっとした様子。
 平田さんの寺を片付けていた富山県高岡市の看護師谷野有理さん(52)は「隣県としてほっとけない」と休暇を利用して参加。「もう4カ月になるのに、道路や街並みが壊れたまま変わっていなくてショックだった。お手伝いすることで少しでも進められたなら来て良かった」と話した。
 輪島市社会福祉協議会によると、通常1日約20件の依頼に対し、連休中は避難先から戻る住民も含め倍近く要請があり、活動人数も最大100人程度になる見込み。通常よりボランティアの受け入れ拠点を増やし対応しているという。

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