全勝立民、裏金追及を強化 早期解散要求相次ぐ

 立憲民主党は28日投開票の衆院3補欠選挙全勝を追い風に、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り岸田政権追及を強める構えだ。幹部からは早期の衆院解散・総選挙を求める声が相次ぎ、議席増に照準を合わせる。一方、自民に対抗する野党第1党として、野党間の連携構築に主導権を発揮できるかどうかが焦点となりそうだ。

衆院3補欠選挙で全勝を確実にし、取材に応じる立憲民主党の泉代表=28日夜、東京・永田町の党本部
衆院3補欠選挙で全勝を確実にし、取材に応じる立憲民主党の泉代表=28日夜、東京・永田町の党本部

 立民の泉健太代表は「政治改革を占う選挙戦だった。裏金問題に対する自民党の真相究明は中途半端で、自民の政治改革案はむしろマイナスに働いた」と党本部で記者団に述べた。政治改革が進まなければ解散すべきだと迫った。
 泉氏が代表に就任した2021年11月以降、公認候補の補選勝利は初めて。次期衆院選の目標に掲げる200人の候補者擁立に向け、準備を加速させる。党幹部も「岸田文雄首相には全国で国民の意見を聞いてみろと言いたい」と挑発した。
 日本維新の会の馬場伸幸代表は立民候補に敗れた東京15区、長崎3区について「まだまだ関西以外の小選挙区で勝つのは厳しい。全議員が原点に戻って活動を積み重ねる」と大阪市内の党本部で振り返った。「自民3敗には国民の意思が反映されている。一日も早く解散し、国民に判断を問うべきだ」とも指摘した。
 ただ藤田文武幹事長は、候補者調整を含む連携に関し「組み合わせの議論にはくみしない」と東京都内で記者団に語った。
 全選挙区で立民候補を支援した共産党の小池晃書記局長は、党本部で記者団に「有権者は明確な不信任を突きつけた。政権の政治責任を徹底追及する」と強調。野党共闘の再構築に力を尽くすと主張した。

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