イスラエル譲歩案 交渉へ ガザ恒久停戦 ハマス対応 焦点

 【ワシントン、エルサレム共同】バイデン米大統領は28日、イスラエルのネタニヤフ首相とパレスチナ自治区ガザでの戦闘休止を巡る間接交渉について電話会談した。イスラエルはこれまでの姿勢から譲歩し、人質解放後に恒久停戦を議論する用意があるとイスラム組織ハマスに提案したとされる。ハマスの対応が焦点。ロイター通信によると、ハマス代表団は29日に仲介役エジプトの首都カイロを訪問する。
 間接交渉では、ハマスが第1段階で解放する人質を従来の40人から減らす案も検討されているもようだ。イスラエル軍によるガザ最南部ラファ侵攻計画が進む中、ロイターはハマス幹部が「イスラエルの提案にはいくつかの疑問がある」と述べたと報じた。
 一方、欧州メディアの取材に応じたハマス幹部は提案について「重大な問題はない」と語った。
 バイデン氏はネタニヤフ氏との電話会談で、ラファ侵攻計画に反対する「明確な立場」を改めて伝達した。新たな検問所の開設も含めてガザへの援助を拡大する必要性を強調した。イスラエルのカッツ外相は交渉が「合意に至れば侵攻計画を停止するだろう」と述べている。
 ブリンケン米国務長官は29日、サウジアラビアを訪問した。湾岸諸国の外相らとガザ情勢を協議。30日までサウジに滞在後、ヨルダンとイスラエルを訪問する。
 カービー米大統領補佐官は28日、ABCテレビのインタビューで、交渉中の6週間の休戦が永続的な戦闘停止につながることに期待感を表明した。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞