記者コラム「清流」 音楽のまち 市歌で一体に

 浜松市の公共施設などで流れる市歌が気に入っている。12市町村合併で誕生した市の一体感を醸成するため、2007年に作られた曲。「八重浪 寄する海よ浜よ 青く畳む山々」と始まる歌詞は、市民から募った新市のフレーズを基に、作家の林望さんが作詩した。
 ただ、本年度の市の調査によると、市歌は学校で歌われるためか若者世代は67・5%が知っている一方、高齢者は42・5%と低調。市歌を歌えると答えた人は全世代の6・6%と少数だった。
 8月には市民ら370人の合唱動画の配信企画「市歌リモート大合唱」が行われ、コロナ禍の中で心を一つにした。市が合併後に目指してきた「一つの浜松」実現に向けても、市歌はさらに活用を図るべきだと思う。
 (浜松総局・瀬畠義孝)

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