「あつきさま」見守って 藤原光親遥拝殿、小山の国道沿いに完成

 承久の乱で鎌倉幕府執権北条義時討伐の文書を起草し、戦いに敗れて小山町須走地区の山中で処刑された公家藤原光親の遥拝(ようはい)殿が同地区に完成した。地区は27日、同所で竣工(しゅんこう)祭と慰霊祭を開き、無念の最期を遂げた光親の霊を慰めた。

完成した藤原光親卿遥拝殿=小山町須走
完成した藤原光親卿遥拝殿=小山町須走
遥拝殿から墓所に向かって二礼二拍手一礼する出席者
遥拝殿から墓所に向かって二礼二拍手一礼する出席者
完成した藤原光親卿遥拝殿=小山町須走
遥拝殿から墓所に向かって二礼二拍手一礼する出席者

 須走地区区長会の高村裕久副会長は「多くの人に光親卿をしのび、思いをはせてほしい。光親卿には須走を見守っていてほしい」と願いを語った。
 遥拝殿には高さ約2メートル40センチで朱色のほこらと鳥居を建てた。光親の没後800年を記念し、処刑された山中に立つ墓所から約1キロ離れた国道138号沿いの夕月公園隣接地に設けた。近くに駐車場があり墓所に比べて立ち寄りやすい。式典には地元住民ら約30人が出席し、墓所に向かって二礼二拍手一礼した。
 地区では光親を官職名にちなみ「あつきさま」と呼び親しんでいる。これまで墓所近くで続けてきた年1回の慰霊祭は今後、遥拝殿で行う。墓参も毎年続けるという。
 

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