将棋10連覇 渡辺棋王が就位式 「記録伸ばしたい」

 将棋の第47期棋王戦(静岡新聞社主催)で10連覇を達成した渡辺明棋王(38)の就位式が30日、都内で開かれた。渡辺棋王は就位状を受け、さらなる連覇への意気込みを新たにした。

棋王戦10連覇を果たし就位状を掲げる渡辺明棋王=30日午後、都内
棋王戦10連覇を果たし就位状を掲げる渡辺明棋王=30日午後、都内

 渡辺棋王は永瀬拓矢王座(29)との5番勝負で、焼津市での開幕局に先勝すると、その後も巧みな勝負術を発揮し、3勝1敗で難敵を押し切った。
 就位式では契約新聞社を代表して大須賀紳晃静岡新聞社社長があいさつし「若い世代が台頭する中で10年にわたってタイトルを保持し続けることは以前にも増して難しい。努力の積み重ね、将棋への真摯(しんし)な姿勢が偉業につながった」とたたえた。
 日本将棋連盟の佐藤康光会長は「渡辺棋王の戦略、決断の良さ、実力が発揮され、歴史に残る対局だった。より記録を伸ばし、将棋界を引っ張ってほしい」と激励した。
 渡辺棋王は謝辞で「1局目、4局目の際どい勝負に勝てたことが防衛につながった」と10連覇を決めた5番勝負を振り返り「これまで良いときも悪いときもあり、愛着あるタイトルになった。来年から一つでも多く連覇の記録を伸ばせるよう頑張りたい」と語った。

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