鷹匠公園シンボルのサクラ伐採 住民に見守られ 静岡市葵区

 静岡市葵区の鷹匠公園のシンボルであるサクラの木が老齢化で倒れる恐れがあるとして3日、地元住民に見守られながら伐採された。「楽しい思い出ありがとう」と感謝をつづったボードを持った地元住民らが駆けつけ、サクラの木との思い出を振り返った。

伐採されるサクラの木の前で記念撮影をする地元住民ら=静岡市葵区の鷹匠公園
伐採されるサクラの木の前で記念撮影をする地元住民ら=静岡市葵区の鷹匠公園

 根元にできた空洞が原因で木が傾き、伐採されることが決まった。最期の姿を見ようと子ども2人と駆けつけた公務員新村樹里さん(43)=同区=は毎年春、子どもたちとこのサクラの下にレジャーシートを敷いて花見を楽しんできた。
 「なくなるのは寂しいけど仕方ない。人が集まる木だった」と新村さんは振り返り、伐採の様子を写真に収めた。次女実里さん(静岡大付属静岡小2)は「木にはみんなとの楽しい思い出がいっぱい」と別れを惜しんだ。
 伐採後のサクラの木は拍子木として、自治会の防災訓練などに役立てられるという。鷹匠3丁目自治会と鷹匠公園愛護会は、伐採後のスペースを舞台としての活用も検討中。両団体の会長を務める赤堀登通さん(82)は「木がなくなった後も人が集まる場所にしたい」と話した。

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