111周年「ひとつの浜松」へ 市制施行、記念式で発展誓う

 浜松市は1日、市制施行111周年を迎え、中区のアクトシティ浜松で記念式を開催した。市民約800人が出席し、市のさらなる発展を誓った。

市勢功労者らの表彰を行った浜松市制111周年記念式=同市中区のアクトシティ浜松
市勢功労者らの表彰を行った浜松市制111周年記念式=同市中区のアクトシティ浜松
金原明善翁の功績を講談で紹介する田辺一邑さん=浜松市中区のアクトシティ浜松
金原明善翁の功績を講談で紹介する田辺一邑さん=浜松市中区のアクトシティ浜松
市勢功労者らの表彰を行った浜松市制111周年記念式=同市中区のアクトシティ浜松
金原明善翁の功績を講談で紹介する田辺一邑さん=浜松市中区のアクトシティ浜松

 式辞で鈴木康友市長は「今後、あらゆる分野でサステナブル(持続可能性)が重要なキーワードになる。『ひとつの浜松』の旗の下、サステナブルな未来に向けて確かな歩みを進めていかなくてはいけない」と強調。その上で、「先人の努力で発展を続けた素晴らしい浜松を若い皆さんにしっかりと引き継いでいきたい」と決意を新たにした。
 市政や地域の教育、文化、経済、社会福祉などの発展・向上に貢献した市勢功労者10人を表彰したほか、市消防音楽隊による祝賀演奏もあり、新たな門出に華を添えた。
 浜松市は1911年7月1日に市制を施行した。当時の人口は約3万7千人。2005年に12市町が合併して人口80万人都市となり、07年に政令指定都市に移行した。現在の7行政区は24年1月1日に3行政区へと再編される見通しで、詰めの議論が進んでいる。

 ■金原明善の功績紹介 イベントも開催
 浜松市制施行111周年記念式では2023年1月に没後100年を迎える郷土の偉人・金原明善翁(1832~1923年)を顕彰する記念講演やパネル展示も行われた。
 明善翁は江戸末期から明治期にかけ、私財を投じて水害が頻発していた天竜川水系の治水に取り組み、更生保護にも力を注いだ。記念講演では、同市出身で、市やらまいか大使の講談師田辺一邑さんが明善翁の講談を披露し、軽快な語り口で功績を紹介。フロアには関連するパネルが並び、市民が足を止めて見入った。
 記念式には、校区内に明善翁ゆかりの妙恩寺(東区)がある天竜中の1年約200人も出席した。井指真依さんは「明善さんのおかげで今の住みやすい浜松ができたと再認識した。これからの浜松を担う若い私たちも頑張りたい」と話し、伊藤蓮志郎さんは「他の人を守るために財産を犠牲にしてすごいと思った。自分も他人のためにいいことをしていきたい」と先人に思いをはせた。

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