ご当地ソングで平和へ祈り 沼津魚仲買商協同組合の飯田さん新曲リリース

 沼津港にある「沼津みなと新鮮館」のテーマ曲などを手掛け、“ご当地シンガー・ソングライター”として知られる沼津魚仲買商協同組合職員の飯田徳孝さん(57)=裾野市稲荷=がこのほど、新曲「Peace be with you from NUMAZU」をリリースした。ロシアのウクライナ侵攻を受け、平和への祈りを歌に込めた。

新曲「Peace be with you from NUMAZU」をリリースした飯田さん=沼津市
新曲「Peace be with you from NUMAZU」をリリースした飯田さん=沼津市

 新曲は軽快でリズミカルな曲調。世界情勢で大変な思いをしているすべての人に向けて、平和への願いを沼津の観光スポットや歴史と絡めて歌っている。
 歌詞に登場する「ヘダ号」は、江戸末期に駿河湾に沈んだロシア船の乗組員のため、沼津市戸田で地元の船大工らの手によって建造された木造帆船。戦没者慰霊塔である香貫山香陵台の五重塔や歌人若山牧水が保護を訴えた千本松原なども登場し、助け合いや郷土を思う気持ちの大切さといったメッセージ性を込めた。飯田さんは4月に脳梗塞で父克司さんを亡くした。「父は防空壕(ごう)に避難した体験を語り、『戦争は駄目だ』と話していた。ニュースが人ごととは思えず、沼津から平和への願いを広げたいと曲をつくった」と話した。
 新曲のCDは当面の間、沼津みなと新鮮館のインフォメーションカウンターで無料配布する。
 (東部総局・山川侑哉)

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