与謝野晶子没後80年企画展 夫妻と富士山の関係紹介 富士宮

 富士宮市の県富士山世界遺産センターは16日から、企画展「与謝野寛・晶子と富士山、静岡の文学」を開催する。晶子没後80年で企画。生涯にわたり文学的な同志として連れ添った与謝野夫妻の出発点から2人が旅した県内や富士山への思いなどを紹介する。

与謝野夫妻と県内や富士山とのつながりなどを紹介する企画展=富士宮市の県富士山世界遺産センター
与謝野夫妻と県内や富士山とのつながりなどを紹介する企画展=富士宮市の県富士山世界遺産センター

 生い立ちから2人の出会い、駆け落ち同然で結婚に至るまでの出発点を、晶子が生まれた大阪府の老舗和菓子店「駿河屋」の暖簾(のれん)や、23歳で刊行した第一歌集「みだれ髪」の初版本などの資料とともに紹介する。
 与謝野夫妻は終生互いの人生や文学活動に深い影響を与え続け、全国を旅した。富士山周辺や県内にも足しげく通い、多くの作品を残した。会場では来静年譜と合わせて、寛の還暦祝いで洋画家石井柏亭が描いた「伊豆三津における与謝野夫妻像」のほか、2人が富士山を詠んだ短歌の掛け軸などを展示した。
 9月4日まで。会期中一部展示を入れ替える。「与謝野晶子が語る恋物語-新訳源氏物語を読む」と題した特別講演会(7月31日)などイベントも開催。

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