伝統建具の奥深さ体感 かんな削りや組子に挑戦 掛川・原田小

 掛川市の原田小は19日、2018年の全国建具展示会で内閣総理大臣賞を受賞した佐次本裕司さん(43)=同市=による技能マイスター講座を開いた。6年生8人がくぎを使わずに木片を組み立てる組子や、かんな削りなどの木工体験を通じて伝統建具の奥深さを学んだ。

佐次本さん(左から2人目)の指導の下、かんな削りを体験する児童=掛川市立原田小
佐次本さん(左から2人目)の指導の下、かんな削りを体験する児童=掛川市立原田小


 佐次本さんは学校近くにある佐次本木工の2代目。全国建具展示会の出場を振り返り、児童に「頑張りたいときに自分ができることを精いっぱい努力して」と助言した。
 講座では3カ月かけて制作した幅110センチの組子のついたてを持参して紹介。組み方の種類やヒノキやスギなどの木材の違いを説明した。
 児童は佐次本さんの指導の下、麻の葉模様の組子に挑戦し、黙々と作業した。かんな削りは一人一人体験し、薄く削れると児童から歓声が上がった。
 小倉陽虎君(11)は「組子は木をはめ込むのが難しかった。かんな削りは自然の木のにおいがした」と感想を述べた。
 (掛川支局・伊藤さくら)

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