アクトシティ浜松 「動く歩道」全6機撤去へ 市管理分、維持・更新費高騰

 浜松市議会は19日、厚生保健を除く4常任委員会を開いた。市は市民文教委員会でアクトシティ浜松(中区)の動く歩道について、市管理の全6機を撤去する方針を示した。4機は本年度中、残る2機は遅くとも踏み板ベルトの更新期(2024年度ごろ)に合わせて撤去するという。
 本年度に撤去するのは、大ホールや中ホールがある「Aゾーン」の西側2機(全長各44・2メートル)と、展示イベントホールが入る「Cゾーン」の2機(同30メートル)。Aゾーン東側の2機(同31・5メートル)は更新期前でも故障すれば撤去する。
 Aゾーン西側については同委員会が3月、更新費約4300万円が高額として、維持管理や更新の方針に関して再検討を求める付帯決議を全会一致で採択していた。このため、市は予定していたCゾーンの撤去に合わせ、Aゾーン西側の撤去を決めた。関連費用を一般会計9月補正予算案に計上する。
 動く歩道は保守管理コストが年間約1千万円と高額な上、外国製部品の調達が困難で更新費が高騰している。車いす利用が難しいなど、ユニバーサルデザインの観点からも問題が指摘されていた。
 アクトシティ浜松に残る動く歩道は民間所有「Bゾーン」の2機。市は今後、スペースの利活用法などについて民間所有者らと検討を進めるという。

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