⚾ヤマハ痛恨被弾、逆転負け NTT東に雪辱ならず 都市対抗野球

 都市対抗野球大会第4日は21日、東京ドームで1回戦が行われ、NTT東日本(東京都)日本通運(さいたま市)日本新薬(京都市)が2回戦に進んだ。4年連続43度目出場のヤマハ(浜松市)はNTT東日本に1-2で逆転負けし、2年連続で初戦敗退した。三回に川辺のソロ本塁打で先制したが、七回に2点本塁打を浴びた。

ヤマハ―NTT東日本 7回裏、逆転の本塁打を打たれ肩を落とすヤマハ・佐藤(右)に声をかける川辺=東京ドーム(写真部・杉山英一)
ヤマハ―NTT東日本 7回裏、逆転の本塁打を打たれ肩を落とすヤマハ・佐藤(右)に声をかける川辺=東京ドーム(写真部・杉山英一)


▽1回戦
ヤマハ(浜松市)
001000000―1
00000020×―2
NTT東日本(東京都)
[本]川辺1号①(沼田)保坂1号②(佐藤)
▽二塁打 内山=1回▽犠打 下川
▽試合時間 2時間6分

 【評】ヤマハは序盤に先制しながらも、リードを守り切れず、NTT東日本に逆転負けした。
 ヤマハは三回2死から川辺のソロ本塁打で先制した。先発左腕佐藤は相手に狙い球を絞らせず、六回まで散発3安打に抑えた。だが、七回2死一塁から9番保坂に2点本塁打を浴びて逆転された。
 ヤマハの打線が三回以降出塁したのは四、七回のみで淡泊な攻撃が目立ち、追加点を奪えず、投手陣を援護できなかった。

 

佐藤快投も終盤落とし穴 初戦の壁厚く

 140キロ台の直球を武器に、六回まで快調に飛ばしてきたヤマハの2年目左腕佐藤に、落とし穴が待っていたのは七回。この回も先頭から連続三振を奪って勝利が見えてきた直後。3人目に安打を許すと、続く9番保坂に甘く入った96球目を左翼席に高々と運ばれ、がっくりと膝を落とした。
 NTT東日本には2年前の都市対抗2回戦、昨年の日本選手権初戦と敗れていた。雪辱を誓った今回も返り討ちに遭った。「相手は足を使うチーム。100%打者に集中できなかった」。エンドランを警戒した佐藤は唇をかむが、1球に泣いた左腕だけを責められない試合だった。
 佐藤をリードした11年目の捕手川辺の一発で幸先よく先制したが、追加点が奪えない。室田監督は強力打線で勝ち上がった予選とは対照的な展開に「相手に研究され、うまくかわされた」と脱帽。無安打に終わった4番前野は「(要所で)打者に1本出ていれば、もっと楽な試合になった」と肩を落とした。
 昨年の初戦敗退に続き、大舞台への入り方に課題を残した。川辺が「1球の怖さがまだまだ足りない」と自らに言い聞かせれば、佐藤は「どんな内容でもチームを勝たせる投球をしたい」。来年の都市対抗に向け、悔しさを糧にする覚悟だ。

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