記者コラム「清流」 90年ぶりの衝撃

 7月中旬、陸上の世界選手権男子100メートル決勝でサニブラウン・ハキーム選手が7位になった。五輪を含めると同種目での日本人の決勝進出は90年ぶり-。世界の決勝舞台から長い間遠ざかっていたことに衝撃を受けた。
 彼が高校生だった頃に見たフォームは、粗削りで完成されていなかった。しかし、今大会では動きに無駄がなく洗練されていたと思う。印象的だったのは、結果を受けても満足していない表情。さらに大物になる予感がする。
 ニュースに感化され磐田市陸上競技場を訪れると、子どもたちが練習していた。この中から世界で活躍する選手が出てくるかもしれないと思いながら、数年ぶりに走った。翌日激しい筋肉痛になった。自らの衰えにも衝撃を受けた。たまには走ろう。
 (磐田支局・太田達也)

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