記者コラム「清流」 危険な川遊び、断る勇気を

 静岡市葵区の藁科川では学生時代、同級生の男女数人でバーベキューをしたことがある。女子たちは浅瀬で遊んでいたが、男子たちは崖に登って川に飛び込んでいた。危ないと思ったが、注意する仲間は自分も含めていなかった。
 後悔したのは3年前。同じ川で同様に高い場所から飛び込んだ外国人2人が流された。当時取材で現場を訪れ、数年前の同級生の行為が重なり恐怖を感じた。そしてまた、7月末にも同じ川で男性1人が亡くなる事故が起きた。度胸試しとして、仲間数人で川を歩いていたという。
 集団で遊んでいると、危険な行為への分別が付きにくくなるのだろうか。楽しい雰囲気を壊したくないと空気を読んでしまうのかもしれない。本人の断る度胸、周囲も止める勇気が必要だと強く思う。
 (掛川支局・伊藤さくら)

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