防災ヘリ、安全管理徹底 静岡・葵区でシンポ 活動や課題考える

 静岡県立大グローバル地域センターは3日、緊急災害時に出動する防災ヘリコプターの活動内容や課題を考えるシンポジウムを静岡市葵区の県地震防災センターで開いた。県消防防災航空隊長の南條直希さん(48)をはじめ現場経験が豊富な3人が講演し、行政関係者ら約50人が参加した。

防災ヘリの操縦士育成や広域連携の在り方について討論する南條さん(左)ら=静岡市葵区
防災ヘリの操縦士育成や広域連携の在り方について討論する南條さん(左)ら=静岡市葵区

 南條さんはヘリで要救助者を救出する際の映像を交えながら任務を紹介。県消防防災ヘリ「オレンジアロー」は県内全域を出動から20分以内でカバーできるとし、日々の訓練内容や機体性能、動態管理の仕組みを解説した。他県で消防や警察のヘリ墜落事故などが発生した近年の状況を念頭に「迅速かつ正確な救助活動を行うためにも運航安全管理を徹底しなければならない」と語った。
 東京消防庁に次ぐ全国2位のヘリ出動実績を誇る熊本県防災消防航空隊の操縦士西村博文さんと前隊長を務めた小山幸治さんも登壇。防災ヘリとドクターヘリの柔軟な併用体制などを紹介した。
 講演後の討論会では、3人が操縦士の人材育成や広域連携の在り方について語り合った。
 (社会部・市川幹人)

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