要支援者の避難実践 小山町が訓練、役割分担など課題に

 小山町はこのほど、災害時に自力での避難が難しい要支援者の避難訓練を町内で実施した。町職員や南藤曲区自主防災会員らが参加し、要支援者を自宅から避難所まで搬送した。

要支援者の車椅子に補助具を取り付ける人たち=小山町藤曲
要支援者の車椅子に補助具を取り付ける人たち=小山町藤曲

 町危機管理局の担当者は、支援に当たる人の役割分担の明確化と、避難所での要支援者用スペース確保を課題に挙げた。
 強い地震が発生して町営団地に亀裂が入り、1階に住む車椅子の50代男性の避難が必要-との想定で行った。支援者の住民は車椅子の前方に取り付けた補助具を引いたり、車椅子を押したりして約1・2キロ離れた小学校まで男性を運んだ。
 町によると、災害時に支援が必要と申し出ている町民は約700人。町は今後、それぞれの支援の必要性を見極める。要支援者と判断した人に対し、個別の避難計画を策定する。今回と同様の訓練を各区で実施したい考えだ。

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