「個人の尊厳配慮を」 カウンセリング事業の西岡氏講演 21世紀倶楽部例会・浜松

 静岡新聞社・静岡放送21世紀倶楽部は25日、8月例会セミナーを浜松市中区のプレスタワーで開いた。同市出身で、オンラインカウンセリングを手掛ける「cotree(コトリー)」(東京都)の西岡恵子社長(31)が講演し、企業の成長に向けて「若者の仕事への価値観の変化も踏まえ、人を大事にする会社こそが競争力を持てる」と呼び掛けた。

若者の価値観の変化を踏まえた人材の考え方について講演した西岡社長=浜松市中区のプレスタワー
若者の価値観の変化を踏まえた人材の考え方について講演した西岡社長=浜松市中区のプレスタワー

 西岡社長は、若者は自分らしい生活を送ることなど精神的な豊かさを重要視している一方、企業側は上司世代との価値観の差を若者の個人の問題や、世代間ギャップとして片付けていることが多いと厳しく指摘した。
 今後の企業の成長には人的資本の充実が不可欠で、個人の尊厳に配慮した戦略を組むことが必要だと強調。その上で「まずは従業員と向き合い直し、会社の組織風土を変えてほしい」と訴えた。
 従業員の性格タイプを診断し、相互理解を深める自社の取り組みも紹介。入社希望者が年間500人を超える状況に触れ、「従来の大企業ブランドでは、これからは就職先に選ばれない」と語った。
 (浜松総局・白本俊樹)

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