脱線復旧、腕磨く 防災の日前にJR東海 浜松で訓練

 JR東海静岡支社は31日、「防災の日」を前に大規模地震に備えて東海道線の脱線復旧訓練を浜松市南区の車両留置場で行った。廃車となった車両を用い、人為的に脱輪させた車輪をレールにのせる作業に取り組み、社員たちが熟練度の向上を図った。

脱線復旧訓練で脱輪した車輪をレールにのせる社員=31日午前、浜松市南区
脱線復旧訓練で脱輪した車輪をレールにのせる社員=31日午前、浜松市南区

 訓練は南海トラフ沿いの想定震源域でマグニチュード(M)9・0の巨大地震が発生し、走行していた列車が脱線した-と想定。社員は重さ約25トンの車体を油圧式ジャッキで両側から引き上げた後、脱線で生じた車台の不具合を補正した。ミリ単位の微調整を繰り返しながら、車輪を慎重にレール上に戻した。
 東日本大震災などでは、走行中の列車や新幹線が脱線する事案が相次いだ。切迫する南海トラフ地震に備え、同支社運輸営業部運用車両課の横田英二郎課長は「社員同士の連携を深め、高い技術力を養っていきたい」と述べた。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞