「苦しむ前に周囲頼って」 悩み、SOSの発し方解説 静岡

 静岡市は16日、ストレスや悩みを抱えた時のSOSの発し方を教える講義を同市駿河区の駿河総合高で行った。自殺予防週間(10~16日)に合わせた事業の一環。市こころの健康センター所長で精神科医の大久保聡子さんが講師を務め、1年生約240人が参加した。

ストレスや悩みの解決方法を紹介する大久保さん=静岡市駿河区の駿河総合高
ストレスや悩みの解決方法を紹介する大久保さん=静岡市駿河区の駿河総合高

 大久保さんは学生時代、将来への不安を誰にも相談できずに苦しんだ経験を紹介した。一人で悩み続けると孤独感が深まるとし、「家族や学校で信頼できる人を探して、苦しむ前に悩みを打ち明けてほしい」と訴えた。
 近年、若者がインターネットを利用する中で犯罪に巻き込まれるケースが増加していることを踏まえ、大久保さんは「SNSに頼るのではなく、親身に相談に乗ってくれる身の回りの人を信じて」と呼び掛けた。
 市は本年度、市内の高校計6校で自殺防止を目的とした講義を実施する。
 (社会部・市川幹人)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞